2021年11月13日(土) S様

 「もう子供が死んでからやる気なくなっちゃってね、仕事やめて引っ越しするんです。終活ですよ、気の済むまでお骨と一緒にいましたし、昨晩もずっと一緒にね。だから何にも残さずに全部海にまいてください。出来れば散骨するまでお焼香だけはして欲しいです。他は何もいりません。自分があと何年、いや、何日生きるかなんて分からない年齢なので、子供だけはお願いします」そう仰って、娘様のお骨と息子様のお位牌、小さなお仏壇とお線香を託されました。転居先はお客様のご意向でお伺いすることが出来ませんでした。ご散骨が終わった後にお手紙をお送りしようにも叶いません。でも「前を向いて進みたい」というお客様のお気持ちを大事にしたいと思います。

 今までお客様の情報は公開しない方針でやってきました。それはこれからも変えるつもりはありません。ご遺族様にとっての大事な思い出は、ご遺族様だけのものだからです。

 「それでもいつの日にかお子様を想い、恋しくなることがあれば、このページをご覧になってください」とお伝えして帰ってきました。

 S様ご夫婦のお悲しみが癒えますように  合掌